平成二十八年 睦月

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溜め込んだシャツの山から一枚ずつアイロンをかけていくうちに、懸案のパンかびシャツが最後に残った。
 パンかびのシャツは、学生時代のごく初期に買ったものだから、十五年ほど経つだろうか。やわらかい白地とカラフルな水玉模様が、食パンのかびのように見えるのでそう呼んでいた。襟も袖も形が悪かったが、珍奇な柄はジャケットに映えた。


アイロンのかかった新しい花柄のシャツはきれいだった。
 まだ丸まったままのパンかびシャツを裏返して、脇を少し詰めていた糸を解いて、引退させた。


Jan. 26, Tue.

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imitated records or false memories

漁業通信

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